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zoom RSS 隣にいることができることの幸福を噛み締めて。

<<   作成日時 : 2006/08/06 22:53   >>

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遠くから聞こえる祭囃子に誘われて。
そぞろあそび。
美味しいものを食べて、甘いものを食べて。
綺麗な花火を見て。
横に、大切な人がいれば。
こんな幸福はほかにない。
「セイントビースト」六聖獣&放浪兄弟ほのぼの。




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夏祭り〜セイントビースト、2006ヴァージョン〜


祭囃子の音に誘われるように賑やかな声が響いていく。
友達と遊びに来ている中高生。家族連れ。カップル。
たくさんの人の合間を抜けるように走る姿が二つあった。
ひとつは金色の髪が風になびいている。
人のわずかな隙間を縫うように目的の店へ走っていった。
もうひとつは、その髪を追うように浴衣をぱたぱたとなびかせながら走っていた。
「マヤ。早く来いよ。なくなっちまうぞ!」
「まってよ〜ガイ〜っ!!」
後ろを振り返ってマヤを呼ぶのはガイだった。
彼ら二人の後ろを、呆れながらゴウとキラがついてくる。

「・・・・急ぐのはいいが、あいつら誰が金を出すんだと思っているんだ・・・」
器用に人の合間を走っていく二人を見ながらゴウはため息をついた。
「まあ、まあ。ゴウさん」
そんなゴウをなだめるのは、珍しいことにキラだ。
いつもこういう場面では、シンかレイがなだめ役になることが多い。
もっとも祭りの入り口で別行動をとったので、彼らがどこにいるかは
分からないのだが。
どうせなら、一緒に回ればいいだろうとゴウは思うのだが、
せっかく、ユダやルカもいるのだから。
たまには二人きりになりたいという彼らの願いも分からなくはない。
というわけでゴウは、ガイとマヤという祭りに目のないお子様と
何をたくらむか読めないキラの三人を一気に面倒見なくてはならなくなった。
それでもまだキラが自分の横にいるので少しは気が楽か。
なんだかんだといっても、ガイとマヤも分別のない子供でもない。
人間界で無茶なことはしないだろう。
「ゴウっ!!鳥焼きが食いたいっ!!」
一番最初にガイが言い出したのは鳥のから揚げ串を食べたいのだという。
「レイがうるさいからな・・・・・・」
ゴウは目を吊り上げて、『鳥類の長である僕に、鳥のから揚げを食えと?
同属を食えというんですかっ!!!あなたはっ!!』
そう怒鳴るレイを思い出した。
うまいものは仕方がないじゃないかとしょぼくれるガイを一度ならず見ているだけに
そして鳥のから揚げがうまいと知っているだけに、ガイの願いを聞き入れた。
そうやって四人でフランクフルトやフライドポテトなんかを
心行くまで食べ歩いたのである。
そんななか、ガイが次に目をつけたのが、今まさに向かっている先だ。

「ゴウっ!!はやく、はやく」
ガイの大声にゴウは苦笑して少し歩くスピードを上げた。
ガイとマヤが止まったのは、フルーツあめのお店だった。
「一回食ってみたかったんだよっ!!りんごあめ」
うれしそうにりんごあめを眺めている。

今度は甘いものに走ったか。

ゴウとキラが密かに思った。
「キラ兄さん、美味しそうだね♪」
「そうだな。マヤ」
マヤの声にキラはずいぶんと優しい声で答えた。




「ガイたちほかの人に迷惑かけてないといいですけど」
レイはクレープを食べながらゆっくりとルカと一緒に出店の間を回っていた。
紫色の長い髪が、薄紅の浴衣に映えて綺麗だった。
その浴衣は女性ものであったが似合っていた。
見た目には男だと思えない美貌の持ち主である。
何も知らない人が見れば、少し気の強そうな美人としか思わないだろう。
実際、振り返る男性が後を絶たない。
レイ自身は、ルカ以外目に入っていないから気がついている様子はない。
レイとすれ違う男性のほとんどが振り返ることに気がついたルカは
苦笑しながらレイを見ていた。
これでも、一応男であるとは思っていないだろう。
ただ、レイに言えば怒るだろうから何も言わないでおこう。そう思ったルカだ。

「あの男の人かっこいい〜」
数人の少女たちがルカを見てささやきあっていたが、レイ以外見えていないルカには
聞こえていなかった。
これだけの人間がいる中で、彼らは完全に二人だけの世界を作っていたのである。





どーんという音が聞こえてはじめてきた。
空には大きな花が咲き始めている。
花火が始まったのだ。
土手沿いに腰を下ろしていたユダとシンはその花火をのんびりと眺めていた。
会話らしい会話はほとんどない。
聞きたいこと、言いたいこと。聞かなければならないこと。
たくさんあるはずなのに、そのひとつとして口をつくことはなかった。
ただ、今はこの。一緒に居ることが出来るという幸福を噛み締めていたかった。
このときが、ずっと続けばいいと願ってしまうほど。
還りたいとずっと願い続けていた人の、隣。
近くにユダの体温を感じることが出来る。
横を見るとユダの綺麗な横顔が見える。
この幸福を取り戻したかった。
ユダと共に居ることが出来るなら、それ以上何も望まない。
シンは本気でそう思っていた。
「綺麗だな」
「はい」
それきり二人は花火を真剣に眺めていた。
後ろからみんなが集まってきていることにも気がつかないくらいに。

「シンにいさ〜ん。ユダさんっ!!」
マヤが両腕にたくさんの荷物をぶら下げてシンに抱きつく。
びくっと振り返ったシンとユダだ。
「えへへ〜。見てみて〜」
マヤが自慢げに見せるのは金魚と亀だった。
「か・・・・・亀・・・・ですか・・・・・?」
「うん、出店でね亀すくいがあったんだよ」
くらくらと少しめまいを覚えたシンだった。
「ちゃんと育てるんだからっ!!」
マヤの宣言にシンは苦笑とため息を交えつつ答えた。
「ええ・・・・・ぜひ、そうしてください」
それからみんなで花火を終わりまで眺めていた。


ずっとずっと。
こんな幸福な時間が続けばいい。
みんなが笑いあっていける時間を。
その困難な道を、それでも。
みんなでいれば大丈夫だと。
信じ続けたかった。


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写真は、りんごあめです。ええ。
本当はまるごとりんごあめのがよかったんですが。
予約待ち状態だったので、諦めて帰りました。
一人で祭りの出店をうろつくのは、まぬけです・・・・苦笑。
まあ、楽しかったです。


話的には、2004年にセイントにはまり始めたころに
書いた夏祭りネタを元にしつつ、面倒なんでシヴァとか出さずに終わりました。
なんていうか、仲いいメンバーのみです。笑
いつの間にユダ・ルカと和解しているのか・・・。
なぞですが、そこらへんは問わずにお願いします。




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きょうさん>ここを気に入ってくださってありがとうございます。
私の書くコトバが誰にも響いていないということはないんですね。
いつもありがとうございます。

坂本は完全オタクの人間ですんで。
だけどそれだけじゃいけないだろうと思うのでいろいろやってますが。
それでも、確実にオタク畑の人との話のほうが盛り上がります。
最近オタクじゃなくても知っていたりしますからね。専門用語。
メジャーになってきたのを喜ぶべきか・・・。
それでも、冷たい目で見られることをどう受け止めるべきか
悩みます・・・・・・・あはは・・。

でも、まあ。人ってなにかしら、オタク的なものを持っていると思うんですけどね。

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